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●不妊治療を、この1年間に169名に行い、80名(47.3%)が妊娠に至りました。
平成18年4月から平成19年3月末までの1年間に妊娠を希望して当院に来院された方は231名でしたが、治療が3周期未満の方40名と不妊相談(カウンセリング)のみの16名及び精液検査のみの2名、計58名を除いた173名が解析対象となりました。
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●169名中80名が妊娠(妊娠率47.3%)しました。
173名から無精子症の2名と早期卵巣不全の1名および両側卵管水腫1名の計4名を除いた169名のうち妊娠に至った方は80名(妊娠率47.3%)でした。
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●開院以来5年間で367名が妊娠。
平成14年3月に開院以来、平成19年3月末までに、平成14年度50名、15年度57名、16年度79名、17年度101名と順調に増え、18年度も80名で、のべ367名となりました。
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治療法 |
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症例 |
妊娠 |
妊娠率 |
流産 |
流産率 |
双胎 |
タイミング |
105 |
42 |
40.0 |
7 |
16.7 |
0 |
排卵誘発剤(経口) |
93 |
26 |
28.0 |
2 |
7.7 |
0 |
hMG or
FSH |
39 |
8 |
20.5 |
1 |
12.5 |
1 |
体外受精 |
新鮮胚 |
6 |
4 |
66.7 |
0 |
0 |
1 |
融解胚 |
2 |
0 |
0 |
- |
- |
- |
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全体 |
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169 |
80 |
47.3 |
10 |
12.5 |
2 |
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AIH |
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29 |
7 |
24.1 |
2 |
28.6 |
1 |
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●タイミング療法だけで105名中42名(40.0%)が妊娠
治療法別では、タイミング指導のみや超音波検査による卵胞径及び子宮内膜厚の測定、子宮頚管粘液性状の確認、尿のLH検査などによるタイミング療法のみで105名中42名(妊娠率40.0%)が妊娠にいたりました。
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●経口の排卵誘発剤で93名中26名(妊娠率28.0%)が妊娠。
次に、排卵障害や黄体機能不全、さらにはタイミング療法のみでは妊娠に至らなかった方々に対し、経口の排卵誘発剤であるクロミフェン(商品名クロミッド)やシクロフェニール(同セキソビット)、高プロラクチン血症に対してカルベゴリン(同カバサール)、また、多嚢胞性卵巣症候群(PCO)に対して、メトフォルミン(同グリコラン)やレトロゾール(同フェマーラ)が投与され、93名中26名(28.0%)が妊娠に至りました。
●卵巣刺激注射で39名中8名(20.5%)が妊娠。
さらに経口の排卵誘発剤でも排卵に至らなかったり、妊娠に至らなかった方々にhMGやFSHなどの卵巣刺激注射が39名に行われ8名(妊娠率20.5%)が妊娠に至りました。
●体外受精・新鮮胚移植での妊娠は6名中4名(66.7%)。
一般不妊治療で妊娠に至らなかった方々に、当院でも体外受精・胚移植(IVF・ET)を平成15年度から開始し、この一年間では7名の方に6周期の新鮮胚移植と2周期の凍結融解胚移植を施行させていただきました。
7名の年齢は29歳から38歳(平均年齢34.6歳)で、新鮮胚移植の6名6周期のうち32歳の一名と37歳の2名および38歳の1名、計4名が妊娠(胚移植あたり妊娠率66.7%)に至り、うち1名が双胎妊娠でしたが、全員流産無く順調に経過しています。凍結融解胚移植は2例2周期とも残念ながら妊娠には至っていません。今後も症例を積み重ねて、妊娠率の向上を目指しています。
●双胎妊娠は2名(38名中2名5.3%)。
排卵誘発療法の副作用ともいえる双胎妊娠は2名で、内容はクロミフェン療法0名(26名中0名)、卵巣刺激注射1名(8名中1名12.5%)と体外受精胚移植の1名(4名中1名25.0%)でしたが、流産はありませんでした。
●夫婦間人工授精(AIH)では、29名中7名(症例別妊娠率24.1%)が妊娠。
上記治療に併せて、IUI(intarauterine
insemination 子宮内人工授精)やFSP(fallopian tube sperm
perfusion 卵管内精子注入)などのAIH(artificial
insemination 夫婦間人工授精)が29名に施行され、7名(24.1%)が妊娠に至っています。
AIHはのべ87周期に行い、周期毎の妊娠率は8.0%(87週期中7周期)でしたが、体外受精胚移植移行前のAIH不成功の12周期を除くと75周期で7周期(9.3%)が妊娠に至っています。
●流産は、80名中10名(流産率12.5%)でした。
妊娠された80名のうち、10名(12.5%)が流産に終わりましが、子宮外妊娠はありませんでした。
タイミング療法では42名中7名(流産率16.7%)、経口の排卵誘発剤が26名中2名(流産率7.7%)、卵巣刺激注射が8名中1名(流産率12.5%)が流産に終わり、体外受精・胚移植による妊娠4名では流産はありませんでした。
●通気テストや子宮卵管造影検査(HSG)後、半年以内に82名中19名(妊娠率23.2%)が妊娠。
通気テストや子宮卵管造影検査(HSG)などの卵管通過性の確認検査は82名に行われました。検査後半年以内に19名(23.2%)が妊娠に至り、1年後にはさらに6名が加わり計25名(30.5%)が妊娠に至りましたので、一般不妊治療における卵管疎通性検査の重要性が今年も再認識されました。
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